ニキビ除去にかかる費用
Nが山梨県出身ということは、皆が知っている。
本人もそれについて、どうということはないようだ。
ごく自然にふるまっている。
それにしてもNって、どうしてあんなにおしゃれなんだ。
山梨県人だなんて、どうしても信じられない。
というじゃないの。
それに、やっぱりNは素敵ですよね。
試合している時もいいけど、ユニフォーム以外のものを着たらまた最高。
あんだけ洋服を着こなせる人は、タレントの中にもいるもんではない。
私の仲良しの女性編集者で、この頃Nと親しくなったのが出てきたので私は口惜しくて仕方がなかった。
この間、Mから出ている「B」の表紙に、Nが登場した。
多分Gだと思うのだけれども、黒いスーツに身を固めた彼のカッコいいことといったらない。
関係者の話によると、このポスターや中吊りはたくさん盗まれたそうだ。
ポスターだけではない。
彼の写真集も、あっという間に売り切れたという。
いま日本でいちばんの人気者が同じ郷里出身というのは、なんと嬉しいことであろうか。
思えばデビュー以来、山梨出身ということでかなり悪口を言われてきた私。
「田舎者」だというのだ。
が、見よ、日本でいちばんGが似合う若者は、山梨出身なんだぞ。
そしておとといのこと、知り合って間もない人たちと、麻布のイタリアンレストランへ出かけた。
昨年オープンしたばかりで、とても流行っている。
「Hさんって、どこの出身なの」私の隣に座っていた人が尋ねた。
「私、山梨。
山梨ってさ、民度が低くて文化不毛の地って言われてるの」ワインに酔った私は、ぺらぺらと喋り始める。
こういう時、ふる里に対して人は偽悪的になといいわよれ。
あー、でもね」私はドンとグラスを置く。
「Nが出たのよ、Nがいるわよ!あのNのおかげで、私たち山梨出身は、どのくらい肩身が広くなったか!」やがて話題は、今日観たお芝居のことになり、私はパスタを食べながらふっと目を上げる。
なんと私の真ん前に、Nが立っているではないか。
本物だ。
背が高い。
セーターが可愛い。
「Nだ…」思わずフォークを取り落としそうになる私。
彼はトイレに立ったらしく、そのまま私たちの後ろのテーブルに座る。
ということは、さっき私の話を聞いてたのね。
ああ、どうしょう。